家の購入の申し込みの基礎知識と流れ
住宅の購入は、一生における最も高額な買い物であり、多くの人々が慎重に検討したいと考えています。
しかし、住宅の購入は競争が激しく、魅力的な物件が見つかった場合には迅速な申し込みが必要です。
家を購入するためには、「慎重さ」と「大胆さ」のバランスが求められる難しい課題です。
失敗しないためには、家の購入に関する基本知識をしっかりと身につけ、準備を十分に行うことが重要です。
家の購入の流れは以下の通りです。
1. 情報収集
まずは物件の情報収集から始めます。
新築物件の場合は、モデルルームを訪れ、中古物件の場合は現地を見学します。
物件見学の結果、気に入った物件が見つかったら、ここで購入の申し込みを行います。
2. 購入申し込み
具体的には、新築物件では販売事務所で「申込証拠金」を支払います。
申込証拠金は、契約前に購入意思の証として不動産会社に支払う金銭です。
一方、中古物件では「買付証明書」という書面を提示します。
これは、不動産の売主側(売主や仲介業者)に購入意思を示す書類です。
3. 売買契約
申し込み後、売主との間で売買契約が締結されます。
しかし、売買契約の前に、住宅ローンの仮審査を通しておくことが適切です。
本審査は売買契約後に行われるため、仮審査を通しておかないと、売買契約後に住宅ローンが通らない可能性があります。
そのため、事前に仮審査を受けておくことはおすすめです。
4. 引き渡し
売買契約が完了すると、引き渡しの手続きが行われます。
これには、物件の引っ越しや鍵の受け渡しが含まれます。
引き渡しの日程や詳細については、売主との間で調整を行います。
以上が、家の購入における基本的な流れです。
家を購入する際には、この流れを理解し、準備をしっかりと行うことが重要です。
家の購入手続きと重要なポイント
家を購入する際の手続きやポイントについて、以下で詳しく説明します。
売買契約の締結
購入申し込みを行った後、売主と条件の合意が取れた場合に売買契約が締結されます。
不動産の売買では、購入申し込みのみでは契約とはならず、別途、書面で売買契約書を締結する必要があります。
この売買契約書の締結が、実際の売買契約の成立となります。
手付金の支払い
売買契約が締結された時点で、買主は売主に対して手付金を支払うことになります。
手付金は売買金額の10%程度が相場とされています。
この手付金は、売買契約書成立後すぐに支払われます。
住宅ローンの申し込み
引渡し時に住宅ローンを利用する場合、引渡しと同時に実行されます。
住宅ローンの申し込み手続きは、早めに行うことが重要です。
引渡しと引っ越し
引渡し手続きが完了した後、実際に引っ越しを行い、家の購入は完了となります。
以上が家を購入する際の流れと重要なポイントです。
詳しくは以下の記事で解説しています。
家の購入手続きの詳細とポイント
家を購入する際、具体的な流れや注意点について詳しく解説しています。
特に、新築物件と中古物件の購入申し込み方法について詳細に説明していますので、ご参考にしてください。
– 新築物件の購入申し込み:一般的にはモデルルーム等の現地の販売所で行われます。
申込証拠金を支払い、売買契約の成立後は手付金として充当されます。
先着順または抽選の方法で申し込みが行われることがあります。
中古物件の購入申し込み:売主または不動産会社に対して「買付証明書」と呼ばれる書面を提示します。
買付証明書には、価格や支払い条件、引き渡し希望日などの基本的な購入条件が含まれます。
なお、中古物件の取引では申込証拠金は一般的には存在しません。
以上が家の購入手続きについての詳細な説明です。
お役に立てれば幸いです。
新築物件と中古物件の価格交渉の金額目安
新築物件では、値引き交渉はほとんどできません。
特に新築マンションの場合、抽選に当たった人が満額で購入するのが一般的です。
また、先着順でも、複数の人が同じ物件に申し込むことが多いため、売主は値引きをしなくても満額で買ってくれる人がいることが多いです。
もし新築物件が売れ残った場合は、ディベロッパーが値下げしてから再販売しますが、その際にも値引きの余地は限られます。
一方、中古物件では値引き交渉がよくあります。
不動産会社が売主に交渉を行ってくれるため、値引き交渉がしやすくなります。
ただし、マンションと戸建てでは交渉の目安が異なります。
平均的に見て、中古マンションでは成約価格が売り出し価格とほぼ同じであることが多く、あまり値引き交渉の余地はありません。
一方、中古戸建てでは成約価格と売り出し価格の差が大きく、大幅に値引きすることができることがわかります。
家の購入申し込み後のキャンセル規定について
家を購入する際、申し込みをした後のキャンセルには、申し込み後と売買契約後で異なる規定があります。
ここではその詳細を説明します。
購入申し込み後から売買契約前までのキャンセル
購入申し込みをした後でも、売買契約が成立する前であれば、基本的には違約金などの負担がなくキャンセルが可能です。
新築の場合、預け入れた申込証拠金も返金されます。
中古物件では、買主が買付証明書を提示した後、売主が売渡承諾書を提示することもあります。
しかし、不動産売買では、売主が売渡承諾書を提示したとしても、売買契約はまだ成立していないとみなされます。
売買契約を正式に成立させるためには、物件の特定だけでなく、売買代金や支払時期、引渡しや移転登記の時期など、少なくとも売買の基本的要素について合意する必要があります。
そのため、買付証明書と売渡承諾書だけでは不十分であり、売買契約書を締結する必要があります。
売買契約後のキャンセル
売買契約後に買主の一方的な都合でキャンセルする場合、手付金を法的に放棄することでキャンセルが可能です。
この手付金を放棄する形での解除を「手付解除」と言います。
売買契約後のキャンセルは、契約締結前とは異なり、無償ではキャンセルできません。
また、中古物件の場合、契約締結時に不動産会社に対して仲介手数料の半額を支払うケースが多くありますが、手付解除の場合には、この支払った仲介手数料も返金されません。
家購入の申し込み前にやっておくべきこと
ここでは、家を購入する際に申し込む前に行うべきことについて詳しく解説いたします。
家を購入するためには、以下の3つのことを事前に行うべきです。
条件を整理し、予算を決めましょう。
適正な住宅ローンの借入額を把握しましょう。
気になる点については積極的に質問しましょう。
[1]条件を整理して予算を決めましょう
申し込みをする前に、条件を整理し、予算を決めることが重要です。
家を購入するには、頭金や諸費用が必要です。
頭金は物件価格のおおよそ20%程度で、諸費用は最も高い注文住宅で約10%程度かかります。
したがって、自分が用意できる現金を考慮し、物件購入の予算を決める必要があります。
予算が決まったら、通勤や通学の便利さを考慮して購入したいエリアを決定し、家族構成などを考慮して間取りを決めることも重要です。
エリアや間取りの条件が決まったら、予算に合わせて物件を探し始めます。
予算の都合で新築物件が難しい場合は、中古物件を検討したり、駅から少し離れた場所の物件を探してみたり、幅広い条件で物件を選ぶことが重要です。
[2]適正な住宅ローンの借入額を把握しましょう
適切な住宅ローンの借入額は、年収の何倍までなら安全に借り入れができるのかを考慮して決定します。
具体的には、「年収倍率」「返済比率」「完済年齢」という3つの要素を考慮します。
この3つの要素をバランス良く検討し、自分に合った借入額を把握することが必要です。
[3]気になる点については積極的に質問しましょう
申し込みをする前に、気になる部分があれば、遠慮せずに不動産会社の担当者に質問することが重要です。
質問をすることで、納得のいく情報が得られますし、後々トラブルが発生する可能性も軽減されます。
売買契約前であれば申し込みを取り消すことも可能ですが、最初から不誠実な対応をせずに、誠実に質問することが大切です。
家の購入申し込みの注意点とキャンセルについて
不動産業界では、売主や不動産会社は申し込み後のキャンセルを非常に好ましく思っていません。
そのため、申し込みをする前に物件についての質問を徹底的に行い、慎重に判断することが重要です。
なぜなら、売主や不動産会社は申し込み内容を信頼して契約の準備を進めているからです。
そのため、安易にキャンセルすることは業界の常識外れとされています。
キャンセルを避けるためには、物件を検討する前に気になる部分について詳しく質問を行うことが大切です。
また、他に選択肢があることを忘れずに、焦らずにじっくりと検討することがおすすめです。
なぜなら、他の物件も存在しているためです。
まとめ
今回は家の購入申し込みについての説明でした。
家の購入申し込みとは、新築物件では申込証拠金の支払い、中古物件では買付証明書の提出によって行われます。
ただし、申し込みだけでは売買契約は成立していないので、原則として契約を無償でキャンセルすることができます。
ただし、売買契約後のキャンセルをする場合には、手付金を放棄しなければなりません。
そのため、キャンセルをする前に慎重に考える必要があります。
また、家の購入申し込みをする前には以下の3点に注意することも重要です。
まず、条件を整理して自分の予算を決めること、そして、適正な住宅ローンの借入額を把握すること、さらに、物件で気になる部分については遠慮せずに質問をすることです。
家の購入申し込みは競争が激しいため、慎重にかつ大胆に決断する必要があります。